太陽光発電システム

太陽光発電とは

日本のエネルギー自給率はたったの4%であるというデータがあります。
原発事故によってほとんどの原発が稼働を停止した今、化石燃料による発電量が再び増加しています。
エネルギーの自給自足の推進のため、また、地球温暖化対策のため、環境にやさしい太陽光発電方式の普及が求められています。
また、昼間の日射量が多い時間帯に最大発電量が見込めるため、夏季の冷房による昼間のピーク需要への対応策としても期待されています。

 

太陽光発電は、ソーラーパネルで受けた日射によって電気を発生させる発電方式です。
この時に発生した直流の電気を家庭用電気製品が使用できる交流に変換する装置まで含めて、太陽光発電システムといいます。
当初は非常に高価なシステムでしたが、パネルメーカーも低価格化や販売促進に力を入れ、政策による補助金も整備されたことから急速に普及しています。

 

普及が進んで、導入から10年以上経過するシステムも多くなり、その結果様々な問題点も浮かび上がってきました。
ただ、太陽光発電は今後も環境にやさしいエネルギーの主役として発展・普及していくことには違いありません。
ここでは、太陽光発電システム導入を検討する際に知っておきたいことをまとめてみました。

太陽光発電システム導入の動機

太陽光発電導入の動機となるのは、自宅で発電することによって月々の電気代が安くなるだけでなく、余った電気を売ることによって収益が生まれる、ということが一般的だと思います。
販売業者の説明やネット等でよく目にする太陽光発電の情報は次のようなものです。
・ 12~13年程度で設備投資の元が取れ、あとは収益になる。
・ 設備本体の耐用年数は20年以上あり、その間はメンテナンスフリー、あるいは簡単なメンテナンスですむ。
・ 一部の部品(パワーコンディショナ)については10~15年で交換が必要となる。
デメリットとしては、設置費用が高額であること、曇りや雨の日には発電量が減ることなどですが、投資額が確実に回収できるのなら、たいしたデメリットとはならないでしょう。
ただ、現状では、これが全てのユーザーに当てはまるわけではない、ということも頭に入れておく必要があります。
普及が第一ということで、太陽光発電のメリットばかりが強調されてきた傾向がありますが、自宅への導入に際しては、もう一度じっくりと考えてみる必要がありそうです。

太陽光発電システムはオーダーメイド

太陽光発電システムの設置工事は、建物の工事と同様にオーダーメイドの工事であることを理解しましょう。
つまり、太陽光発電システムの能力を最大限に発揮させ、トラブルを少なくするためには、屋根の形状・向きや状態、そして建物の状態などケースバイケースの対応が求められることになります。
きちんとした調査に基づいた設計が行われていれば、設計段階で解決できることでも、現場対応のみではうまくいかず、その場しのぎの処理しかできないことも少なくありません。
販売業者に設計図の提出と説明を求め、ちゃんと基本がおさえられているかどうかを確認し、疑問があれば遠慮なくぶつけてみましょう。
予想発電量を検討した資料の提出については言うまでもありません。
書籍も多数出版されており、ネットにも多数の情報があるので、自分なりに研究してみることが必要です。
高額な投資で太陽光発電システムを導入するのですから、それぐらいの努力は惜しむべきではありません。
後でいろいろなことがわかって悔しい思いをする人は決して少なくないのです。